2013年5月11日土曜日

Rose


ローズオットー


学名 / Rosa damascena
科名 / バラ科
抽出部位 / 花 
抽出法 / 水蒸気蒸留法
ノート : ミドル〜ベース






◇ 歴史


otto(オットー)はペルシャ語のattar(花の精、香水)に由来する名前をもつ精油です。


ペルシャの戦士達は赤いローズで自分の盾を飾ったそうです。またトルコ人はブルガリア

征服して17世紀にこの地にバラを導入し、現在は代表的なバラの産地となっています。

バラは愛と清純さの象徴と言われ結婚式では花びらを撒き散らす習慣が昔からありました。

中世の頃は喘息などの肺の疾患を治す為にバラの軟膏を用いたりして「アポセカリー・

ローズ(薬種屋のバラ)」とも呼ばれました。エリザベス朝時代、香りをつけた食品が大

流行した時にはバラの芳香は時に人気を呼んだそうです。


◇ 注意

通経作用(月経を促したり月経周期を規則的に近づける作用 堕胎剤の椀曲表現)や生殖器の

機能を強める作用があるので妊娠中は避けるのが安全です。


◇ 効能

幸福感をもたらしてくれる精油の代表であり、一見ソフトだけれども使ってみるととても

強い力を持つ精油です。ストレスに関する諸症状や循環器、生殖器系のトラブルに特に効

果を発揮します。



*心に対するはたらき

嫉妬や悲観する心を優しく鎮め安らぎを与えてくれます。情緒不安定な時や自信を失った

心に新しい光をもたらします。強い芳香性を持つローズは特に女性的であり自分に対し

自信を失っている時使うと肯定的な感情を抱かせてくれます。


*体に対するはたらき


ホルモンバランスを整えて子宮の機能を強壮する作用があります。女性は特にバランスを

しやすい思春期から出産、更年期まで長い間のライフステージにあわせて幅広く使うことが

きます。PMS(月経前緊張症)時や更年期の情緒不安定な時、動悸がして落ち着かない時な

どにゼラニウムやクラリセージとブレンドしたものでデコルテや腹部、臀部をマッサージす

と効果的です。

女性的な精油ではありますが男性の性的障害にも効果的です。これは「幸福感をもたらす」

ホルモンであるドーパミンを放出させることによりそうした症状の奥底にある心の緊張を解

きほぐしストレスを緩和させるからです。


ローズは消化器系にも様々なはたらきをします。胆汁の分泌を促し肝臓の機能を強める作

用があり古代ローマ人は二日酔いにバラの効果を珍重したと言われています。また情緒不

安定からくる吐き気、嘔吐や下痢にも効果を発揮し、消化管の浄化を助け胃腸のバランスを

良い方向に近づけてくれます。

殺菌や抗ウィルス作用もありのどの痛みや咳を鎮めることでも知られていて、ローズ

ウォーターでうがいをし、予防をしているオペラ歌手もいるそうです。うがいに良いとされ

るティーツリーやユーカリは乾燥する傾向があるので確かに喉をいたわる職業の方には良さ

そうです。



お肌に対してはどんな肌質にも向いていますが特に乾燥、加齢、敏感肌に効果的です。

お肌に弾力を与え、炎症を抑えたり血管を収縮させる作用があるので毛細血管が目立つ小鼻

回りや色素沈着、湿疹など幅広く使えます。

無香料のクリームに1滴加えて混ぜたり手持ちのスキンケアアイテムに加えるのもオススメ

です。




ローズの精油はとても高価なので最初購入するのにはエイっと気合いがいりますがひとつ

持っていると幅広く使えますし、単体での香りはもちろんですが他の精油とブレンドした香

りもいろいろ楽しめるので自分だけの香りを作りたい方基礎化粧品を手作りしたい方は是非

使ってみてください。









最近は本当にいろんなローズ香りのアイテムが増えました。やはりフローラルな甘いものが

多いですが、少しビターなものにローズを1滴加えるとまた違った印象になるのでオススメ

です。ベルガモットやオレンジよりライムと合わせるととても大人っぽい印象になります

し、クラリセージと合わせると少しユニセックスなビターだけども華やかな印象、また

イランイランと合わせるととても女性らしく華やかな香りになります。

コリアンダーやカルダモンなどスパイス系とも以外だと思われがちですがローズの甘さが

とても引き立ちます。
◇ おすすめのブレンド

柑橘系 クラリセージ ゼラニウム サイプレス 

マジョラムスイート ラベンダー フェンネル

ミルラ ローズウッド ローズマリー


*地に足ついてないなと思うとき

フランキンセンス4 ベチバー1 ローズ1


*前向きな気持ちになりたいとき

ライム4 ブラックペッパー1 ローズ1